平成23年第3回定例会 一般質問内容(詳細)

2. 風評被害対策について
  
 (2) 生産者の顔が見える農産物づくり
伊沢勝徳

次に,生産者の顔が見える農産物づくりについてお伺い致します。

福島,原子力発電所の事故に起因する放射性物質の拡散による,食物汚染により,現在,これまで以上の食の安全安心が求められております。
 現状では,生産状況を勘案した主要農産物などの品目で,随時放射性物質の検査が実施され,暫定規制値を超える農産物などが,市場に流通することはない,とのことでございます。これは,関係各位の御尽力の賜と,深く敬意を表するものであります。

また,その一方で,不確かな知識や情報に基づく風評被害が発生しているのも事実であります。生産者の心中を察するとき,くやしさがこみ上げてまいりますが,そういった風評被害に打ち勝つためには,正確な情報の公開と,日頃から消費者と生産者の信頼関係,いわゆる「絆」づくりが重要であります。

今回の原発事故による風評被害への対策として,これまで県内外の量販店や企業などで多くの皆様方のご協力のもと,「茨城応援フェア」など各種イベントが開催されました。こうしたイベントに生産者自らが出向いて消費者の前で安全性を訴えながら販売したことは,大変意義のあることであり,好評だったと伺っております。

私自身も,去る4月初旬から中旬にかけ,イオン土浦店で行われました「茨城県産品応援フェア」に売り子として参加させて頂きました。その際,「がんばってね」「茨城農業応援しているよ」などの数多くの励ましや善意に感動をする一方,昨年収穫されたものにもかかわらず「米やさつまいもは大丈夫なのか」と心配するお客様も多数いらっしゃいました。「昨年収穫されたものですよ。大丈夫です」と説明しましたところ,納得して買っていただくことができました。まさに,風評による誤解を実感した瞬間でもあり,又,その一方で適切な説明が非常に重要であると実感した瞬間でもありました。「顔の見える関係」いわゆる「フェイス・トゥー・フェイス」のつながりが,安心感を育み販売につながったのではないかと考えます。

また,近年の茨城農業を見ますと,関係の皆様のご努力により,農業産出額が昨年,一昨年と,北海道に次ぎ全国第2位を奪還し,この勢いのまま好調を,維持していくことと期待しておりましたが,先ほど来,申し上げておりますように,原子力事故に起因する風評被害の影響など,本年度の農業産出額が大変心配されるところであります。これ以上の減少を抑えなければなりません。このような状況だからこそ,減少を抑えるためにも,生産者自らが安全性を含め,茨城県産,農林水産物の良さを消費者に直接伝える仕組み,取り組みが必要であると考えます。

そこで,「生産者の顔が見える農産物づくり」について,県としてどのように取り組んでいるのか農林水産部長にお伺い致します。

農林水産部長
 風評被害対策についてお答えいたします。
 生産者の顔の見える農産物づくりについてでございます。
 風評被害対策といたしましては,まず,検査結果の迅速な情報提供が重要でありますので,原発事故発生直後より検査を徹底し,これを迅速に公表するよう取り組んで来たところでございます。
 しかしながら,目に見えない放射性物質への不安が蓄積する中では,生産者が顔の見える形で本県農産物の安全性を語りかけることが,消費者にとって何より安心感をもたらすものと考えております。
 このため,本県農産物のPRに当たりましては,生産者の協力を得まして,消費者の信頼や安心感を醸成できるよう取り組んでまいります。
 まず,首都圏におきましては,7月に開設いたしました東京銀座のアンテナショップ「黄門マルシェ」を活用しまして,ブドウやナシなどしゅんの農産物の産地の皆様の参加を得まして展示販売を行ってまいります。
 また,北海道や関西地方の百貨店などにおきましても,本県の生産者がみずから参加して販売する物産展を開催し,風評被害に悩まされながらも前向きに取り組む姿を訴えてまいります。
 さらに,今般の補正予算案におきましても,都内のレストランのオーナーシェフを招き,本県農林水産物を試食いただきますとともに,生産者との商談会を開催いたしまして,農産物に込めた思いを直接伝えていく事業を盛り込んでいるところでございます。
 今後とも,放射性物質への懸念は容易にぬぐい切れないと見込まれますので,生産者の顔の見えるPRにより風評被害の払拭に努めてまいります。

質問 見出しのページへ戻る