平成23年第3回定例会 一般質問内容(詳細)

1.東日本大震災を受けて
  
 (5) 原子力教育
伊沢 勝徳

次に,原子力教育についてお伺い致します。

まず子供達について,現在,本県では,各学校で副読本として独自に作成した「原子力ブック」を使用していると聞いております。私も拝見しましたが,小学生用・中学生用・高校生用に分かれ各世代に応じた内容になっており大変解りやすく,よくできていると感心しております。

聞くところによりますと,県内の全生徒分の印刷は,しているとのことでございますが,現在は公立学校にだけ配布され,私立学校には,希望する学校にのみ配布されているそうであります。ぜひ,私立学校にも最初から全生徒に向け配布して頂きたいと思います。

また,子供達の使う副読本は,保護者も目にすることが多いことや,大人が見ても内容的にも優れ,大変解りやすいので,その「原子力ブック」に保護者に対するメッセージなどを記載してはいかがでしょうか。以上2点を関係各,部局と調整して頂くことを,まずご提案致します。

さて,「三つ子の魂百までも」と言う言葉がありますが,子供のころから原子力に対する「正しい理解」を深めるということは,こういう事態だからこそ大事であり,意義のあることだと考えます。「原子力ブック」については,これから改定されると伺っておりますが,今回の原子力事故も踏まえ,より一層の充実を図り,決して配る,ということだけではなく授業で,取り上げて頂き,その「原子力ブック」を必ず活かしてほしいと思います。

また,私もそうでしたが,今回の震災以前に,原子力の正確な知識を身につけていた人がどれくらいいたでしょうか。もともと「原子力って難しい」と思われていたところに,原発事故が発生し,「シーベルト」,「ベクレル」などの専門用語が飛びかい,「なんだかよくわからないが,ともかく危険だ」といった漠然とした意識の中,大きな不安に包まれました。そうした中,誤解を招いたり,過剰に反応したり,困惑されている方が数多くいらっしゃいます。レントゲン検査や,飛行機で海外旅行に行き被曝されることを知らなかったり,通常の生活,自然界には放射能がないと思っている方もいらっしゃいました。

原子力の正確な知識を得るということにより,今回,このような過度の不安や混乱も解消し,間違った風評被害も発生しないと考えます。そこで,社会人,いわゆる大人に対しても正しい理解をうながすということで生涯学習のメニューに取り入れてはいかがでしょうか。

原子力は,「正しい理解」と「正しく恐れる」ということが重要だといわれております。そこで,発達段階に応じた原子力に対する正しい理解を深めるため,又,過度な不安を払拭するための,今後の原子力教育について,教育長にお伺い致します。

 

教育長
 次に,原子力教育についてでございます。
 これまでの原子力教育は,エネルギーとしての原子力の利用という視点が中心となっておりましたが,今回の震災を受け,今後は,原子力の安全性の問題や放射線の性質等についても指導していくことが必要であると考えております。
 新しい学習指導要領においても,中学校では30年ぶりに放射線についての学習が復活し,高校ではこれまでの指導に加え原子力の安全性の問題等について学ぶこととなっております。
 今後は,改訂が予定されております本県独自の副読本であります「原子力ブック」も積極的に活用しながら,新たな視点で学校における原子力教育に取り組んでまいります。
 さらに,県民の皆様が原子力に関する正しい知識を得ることができるよう,県と市町村が共催する放射線に関する講演会を開催いたしますとともに,県の生涯学習センターにおいて「放射線と暮らし」や「自然エネルギーと原子力発電のはなし」といった講座を開設しているところでございます。
 なお,議員の御提案に関しましては,「原子力ブック」を1人でも多くの生徒に配布できますよう,また保護者にもその内容が伝わりますよう関係部局と調整してまいります。
 県といたしましては,原子力について「正しい理解」を深め,「正しく恐れる」ことができるよう,原子力教育の一層の推進に努めてまいります。
 

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