震災後初の議会にて
予算特別委員会のトップとして質問
伊沢
委員
 皆さん,おはようございます。
 自由民主党の伊沢勝徳でございます。
 今定例会,予算特別委員会のトップとして質問の機会をいただきました。先輩議員,同僚議員に心から感謝と御礼を申し上げる次第でございます。
 今定例会は,震災後初の議会でございまして,いわば復旧,復興議会とも言えます。このたびの震災は,先ほど,委員長からもありましたが,未曾有の大災害で多くのとうとい命が犠牲になりました。お亡くなりになりました方々には心からの御冥福を,また,多くの方が被災されました。被災された皆様には心からのお見舞いを申し上げる次第でございます。
 また,橋本知事初め執行部の皆様には,3月11日の発災以来,日夜県民のために御尽力を賜り,まことにありがとうございます。心からの敬意と感謝を申し上げる次第でございます。一日も早い復旧,復興を心から願うものでございます。
 今回の震災を教訓としてとらえ,災害に強いまちづくり,安全,安心なまちづくりにつなげていかなければなりません。災い転じて福となす,そういう観点から,今回は,震災への対応,課題克服,調査,検証などについて質問をさせていただきます。
 知事初め,執行部の皆様には,県民が夢や希望,安心ができるような誠実な御答弁をお願いいたします。
 それでは,質問に入ります。
 まず初めに,今回の震災における初動期の対応とその課題等についてお伺いをいたします。
 今回の震災は,未曾有の災害ということで,本県でも甚大な被害を受けました。死者,行方不明者25名,建物の全壊,半壊1万5,000棟以上,被害額は,日本政策投資銀行の試算によりますと,およそ2.5兆円と言われております。
 さらに,福島原子力発電所の事故に起因する農畜産物などの出荷停止や風評被害など,今なおその影響が続いております。
 今回の原子力発電所事故については,想像を超えた大津波などが要因として挙げられておりますが,一部では,国や東京電力の初動対応のまずさなども指摘されております。二度とこのような災害に遭いたくありませんが,自然が相手であり,地震の予知も非常に難しいと伺っており,常に備えること,備えあれば憂いなしのごとく,いかなる災害にも備える必要があります。
 特に被害の発生を最小限にとどめるためには,災害が起きた場合の初動対応に万全を期することが非常に重要であると考えます。そのため,県の対応として,今回の大震災において,初動対応は,どうであったのか,きちんと検証する必要があります。
 まず,初動の3日間において,どのような問題が発生したのか,そして,その問題についてどのように考えているのか,橋本知事にお伺いいたします。

知事  今回の大震災におきます初動期の対応といたしましては,地震発生後,直ちに災害対策本部を設置して対応に当たったところでございます。
 まず,1番にやらなくてはいけないのは,情報収集活動でございますので,例えば,防災ヘリコプターを活用して,いち早く空から被害の実態を把握いたしますとともに,また,沿岸部の市町村では,甚大な被害が想定されましたところから,特に安否の確認ということで,警察,消防,自衛隊によって行ってもらったところであります。
 さらに,県内外の災害派遣医療チームの派遣を要請し,被災した病院からの転院搬送を実施いたしました。
 一方で,防災情報ネットワークを利用して,絶えず市町村や防災関係機関から被災地の人的被害や火災,家屋の倒壊などの物的被害,電気,ガス,水道等の供給状況,公共交通機関の運行状況等の最新情報の収集に努めたところであります。
 また,道路や橋梁において,被害状況を確認いたしますとともに,特に,県の管理するものにつきましては,危険箇所の通行規制を行う,あるいはまた,応急復旧に努める等のことを行いまして,3日後までに54カ所の通行どめを解除いたしました。
 さらに,市町村からの要望に応じ,毛布や食料など県備蓄物資等の供給や給水車の手配などを行ったところであります。
 こういった初動対応を行う中で,私どもいろいろこれから対応を講じなくてはいかんなということを幾つか申し上げますと,例えば,全県的に被害が発生したことにより,被害の全体像を把握するのにどうしても時間がかかってしまったことが一つあります。
 それから,もう一つは,情報通信手段の確保ということでございまして,例えば,市町村庁舎の被災に伴う防災行政無線など,通信機器の一時的使用不能により市町村と連絡がとれなくなってしまった,あるいはまた,一般電話が停電で使えない,あるいはまた,携帯電話の不通といったような形で,災害対策本部と現地職員との連絡調整に苦慮したことなどもございます。
 さらに,医療機関におきまして,自家発電機の燃料の確保や人工透析患者などの医療用の水の確保,さらには,緊急車両用のガソリンの確保といったことも大変大きな課題でございました。
 救急搬送,あるいはまた,救援物資の搬送などに当たりまして,ガソリンが十分に確保できていないということが今回の災害の大きな特徴ではなかったかなと思っております。
 さらに,市町村からの水や食料などの需要に対して県の備蓄量が大変大きな災害だったものですから不足したこと,あるいはまた,その救援物資などを効率よく輸送するためのノウハウが不足していたために,最初の時点では時間がかかってしまったこと等々がございます。
 こういったことから,県とといたしましては,震災時の対応状況について,通信連絡体制の強化,燃料,水の確保,支援物資の確保,供給などといった観点からそれぞれ検証を行って,迅速かつ的確な初動体制の構築に向けて万全を期してまいりたいと考えております。

伊沢
委員
 ありがとうございました。結構です。
 ただいま,知事に,初動としての全体像ということでお伺いをいたしました。今,いろいろ課題ということで挙げていただきましたが,全体でも大変多くの課題,問題があったということでございます。
 これからそういった課題や問題,私自身が思う課題や問題について関係各部長に細部でお尋ねをしたいと思います。
 また,今回の質問は,いわゆるハード面の道路,港湾,公共施設の復旧ということではなく,ソフト面の各種マニュアルの検証,見直しなどについて質問を展開したいと考えております。
 また,今回の一般質問でも,震災関係の質疑が数多く取り上げられておりますので,多少同じような観点もあろうかと思いますが,御了承のほどお願いを申し上げたいと思います。
 
 次に,初動対応における情報の収集と伝達ということについてお伺いをしたいと思います。
 災害発生時に適切な応急対策を実施するためには,先ほど,知事の答弁にもありましたけれども,何よりも死傷者などの人的被害や道路や鉄道,バスなどの交通網,電気,ガス,水道などのライフライン等の物的被害状況を市町村や防災関係機関から迅速,正確に収集し,県民に伝達することが最も重要であると思います。
 今回の大震災においては,広範囲で長時間の停電などが発生したわけでありますが,こうした中,県は,市町村や防災関係機関からどんな情報をどのように収集し,県民に伝達したのか,また,課題ということで挙げていただいておりますが,その情報収集,伝達の上で課題はあったのか,そして,その課題にどのように対応したのか,生活環境部長にお伺いいたします。

生活
環境
部長
 災害情報の収集につきましては,地上無線や衛星回線などによります防災情報ネットワークを活用いたしまして,市町村や防災関係機関から被災情報の把握に努めたところでございます。
 具体的には,市町村からは,人的被害の状況,火災や家屋の損壊状況,避難所の開設状況,防災関係機関からは,電気,水道,電話などライフラインの状況,また,鉄道,道路などの被害状況などの情報を逐次収集したところでございます。
 また,県民の方々への情報の伝達につきましては,毎日のように知事によります記者会見,また,報道機関に対します情報の提供,県のホームページを活用しましての県民の方々への情報の提供,また,市町村に対しましての情報の提供,こういったことを通じまして,収集しました最新の情報を毎日頻繁に情報発信したところでございます。
 さらに,避難所や給水所などの住民生活に密着した情報につきましては,市町村からの要請を受けまして,災害時における放送要請に関する協定に基づきまして,NHK及び茨城放送を通じまして,継続的に毎日広報をしたところでございます。
 課題といたしましては,災害発生当初,市町村の庁舎等の被災によりまして,防災情報ネットワークが一時的に使用できなくなりました期間が発生しました。そういったことと一般電話がつながりにくかったことなどによりまして,情報収集に支障が生じたことなどがございます。
 こういった課題に対しましては,可搬型の代替通信機器を設置し,災害情報の収集,伝達の確保に努めたほか,JR,東電など関係機関の職員を県の災害対策本部に招集するとともに,被害の大きかった市町村の方へは県の職員を派遣するなど,対応の連携の強化を図ったところでございます。

伊沢
委員
 ありがとうございます。いろいろ課題もあったようでございます。
 まず,先ほど,知事の答弁にもありましたように,大規模災害が発生した場合には,初動,そして初動の動くところでは,情報の収集,そして伝達,どういう情報を収集して,どういう情報を伝達していくのか,そういうことが大事だと思いますので,課題をよく検証していただいて,その課題を克服するために尽力いただければと思います。
 
 次に,収集した情報を関係機関に伝達,伝達から次には県民への情報の広報という形になろうかと思います。
 そこで,次に,災害時における防災行政無線の効果的な使い方ということについて,お伺いをしたいと思います。
 県民が災害情報を得る方法としましては,先ほどもありましたように,テレビ,ラジオ,防災行政無線,市町村の広報車などが挙げられると思います。今回の大震災のように,長時間の停電が発生した場合には,非常用電源設備のある防災行政無線が県民への情報伝達手段として最も有効だと考えますが,先日の一般質問の答弁では,県内で8市町村におきまして,防災行政無線が未整備ということでありました。
 防災行政無線については,例えば,私自身も,11日に県庁で被災しまして,地元に戻る途中に耳にしたのですが,ある自治体では,発生当日,避難所の設置とあわせ,消防団の○○分団は発電機を持って○○学校へ集合などと防災行政無線を利用して,明確な指示,連絡がなされておりました。私も,地元の消防団の一員ですので,気になって聞いておりましたが,このように停電時や電話がつながりにくいときなど,消防団等への連絡にも防災行政無線は非常に有効だと考えます。
 その後も,防災行政無線を各市町村,各自治体でよく耳にしましたが,各自治体によって放送する内容や使い方というのがまちまちだったと私は感じております。
 そこで,今回の震災での状況を検証し,災害時におきまして,防災行政無線を効果的に使うことが大変重要だと思います。
 これらを踏まえて,防災行政無線が未整備の市町村に対し,県として整備促進にどのように取り組んでいくのか,また,災害時における防災行政無線の効果的な使い方について,どう助言をしていくのか,ぜひ助言していただきたいと私は思っておりますので,生活環境部長にお伺いをいたします。

生活
環境
部長
 今回の震災におきます住民広報の状況から踏まえますと,迅速に,かつ正確に情報を伝えるということは,委員御指摘のとおり,防災行政無線が有効であるというふうに考えられております。
 また,防災行政無線の使い方でございますけれども,一般の住民の方への広報だけではなく,市町村によっては,消防団などへの防災関係者への指令ということで活用しているところもございます。
 このため,県といたしましては,大規模災害発生時における住民広報のあり方につきまして,市町村の防災担当課との検討会議を設けまして,迅速,確実な住民広報の方法を再検討するとともに,未整備の市町村に対しましては,防災行政無線の整備の働きかけを行いますとともに,防災行政無線の有効活用,一般広報だけではなくて,防災関係者への指令という使い方もありますので,そういった有効活用の方法について助言をしてまいりたいというふうに考えております。

伊沢
委員
 ありがとうございました。
 ぜひ,8市町村には整備を働きかけていただきたいということと,先ほども申し上げましたように,使い方が上手だったところと,どうなのかなと思うような自治体によっての差がありましたので,そういうのをマニュアル化していただいて,有効的に使えたとか,効果的な使い方ができたとかというのを検証していただいて,各市町村に伝えていただければ幸いです。
 今,申し上げましたように,関係機関から県民への周知広報ということで申し上げましたけれども,市民が情報を知るすべとして,テレビやラジオ,防災行政無線,各行政の広報車などが挙げられます。電気が復旧するまでは防災行政無線,ラジオ,広報車の利活用が有効だと思います。ぜひ8市町村未設置ということですので,働きかけをいただきたいと,再度お願いを申し上げます。
 また,先日,報道でもありましたように,高萩市で開局したようですが,コミュニティーFM局の設置と利活用も含めて,ああいうものも有効な手段だと思います。コミュニティーFMですから,エリアは限定ということだと思いますけれども,詳しい情報を知るすべとしては,かなり有効なのではないかなと。今回の震災でも,後ほど,教育関係でも申し上げますが,ラジオの有用性というのは,私が申し上げるまでもなく情報を知るすべとして大変有効だったと思っておりますので,そういったコミュニティーFMの設置,利活用も含めて,万全な広報の周知徹底ということでお願いをしたいと思います。
 ぜひコミュニティーFMも含めて,しっかり勉強していただいて,そういうことも踏まえていただければ幸いです。
 
 次に,地震発生直後の断水時における火災への備えということについてお伺いをいたします。
 今回の大震災では,県内で37件の火災が発生したと伺いました。もし,発生時間が食事時であったならば,その数はもっと多くなったおそれがあり,消防の現場も大変混乱することになったと思われます。
 また,今回のような大規模災害時には,広域的,かつ長期にわたる断水が予想され,消防活動にも大きな影響を及ぼすものと思います。
 実際,私自身が消防で担当する持ち区並びに近隣でも,3月11日,12日の断水時に二,三件の火災がありました。その際に,水道管に直結した消火栓からの水利の確保が極めて困難でありました。幸いなことに,最初の発生直後ぐらいの火災のときには,まだ水利の確保ができたのですが,その後の火災,夜中だったと思いますが,水利の確保が極めて困難というような状況です。特に,都市部や市街地では,湖沼や河川などの自然水の利用ができることが少なく,また,県内どこでも消防水利の確保というものが重要だと思います。
 そこで,今回の大震災を踏まえ,大規模な断水時における火災への備え,消防水利が確実に確保できるよう,防火水槽を増設していくべきと考えますが,県としての今後の対応を生活環境部長にお伺いいたします。

生活
環境
部長
 防火水槽の整備につきましては,阪神・淡路大震災以降,水道の破損によりまして消火栓が使用できなくなった場合の消火用水の確保のために,全国的に防火水槽の設置が進められてきているところでございます。
 県内市町村におきましても,阪神・淡路大震災を踏まえた地震防災緊急事業五箇年計画に基づきまして,防火水槽の設置を行ってきているところでありまして,現在,県内では,約2万4,000基の防火水槽が設置されているところでございます。
 消防水利の構成を見ますと,60%が消火栓,32%が防火水槽という状況にございます。今後とも,各市町村におきましては,自然水とか防火水槽の設置状況を踏まえまして,迅速に消防用水の確保ができますよう,防火水槽の設置を働きかけるとともに,国に対しましては,補助制度の拡充など財政措置の充実を図るよう要望して,整備の促進を図ってまいりたいと考えております。

伊沢
委員
 はい,ありがとうございました。
 防火水槽も設置していただいているということでございますが,どちらかというと,今まであった防火水槽を道路をつくるとか,住宅をつくるとかというときには壊している数の方が多いのではないかと私はイメージ的には思っております。具体的な数字はわかりませんが。ぜひそういったことも考えていただきたい。
 もう1点,防火水槽を設置する場合には,耐震化を図っていただきたい。今回でも,事例として報告されているようですけれども,防火水槽があっても耐震化していなかったがために使えなかったと。またあと,もう1点は,防火水槽を設置する場合に,できれば大きい防火水槽を設置していただきたいと思います。水がめが小さいということであれば,消防車のポンプ車で回せば,本当に数分でなくなってしまいます。数分,数秒という感じになると思いますので,ちゃんとした利用ができるような防火水槽の設置をぜひ働きかけていただけるようにお願いを申し上げます。
 
 次に,原子力災害での対応,県内市町村との連携強化についてお伺いをいたします。
 大変不幸なことですが,今回,福島第一原発の影響によりまして,今なお多くの福島県民の方が御苦労をされております。当初は,私の地元,土浦にも避難所が開設され,多くの方が避難されておりました。その避難所でも,多くの課題がございました。
 各部各課から多くの県職員が参集し,たしか1日三,四交替で活動していただいたと思いますが,現場には権限がなく,責任も不明確なため,人の調整,避難者との調整,ボランティアとの調整がスムーズにいかず,その都度,本庁の対策本部に伺うとのことでございました。このようなことは二度と起きてほしくありませんが,県で避難所を設置する場合,ある程度現場に権限を移譲するなり,責任者を置くなりといった責任の明確化,迅速な対応が求められると思います。
 また,今回の対応を教訓とし,あらかじめ避難所の指定,収容人数の把握,定員になり次第,順次次の施設への順位づけ,当該市町村との協定や連携による役割の分担,明確化など検討する必要があると思いますが,生活環境部長に御所見をお伺いいたします。

生活
環境
部長
 
 福島の原発事故が起こった当初,福島県から多くの方々が本県に避難され,緊急に避難所を準備する必要がありました。そういったことから,県が主体となりまして,土浦市の霞ヶ浦運動公園の体育館やつくば市の洞峰公園体育館,また,つくば国際会議場などに避難所を開設したところでございます。
 御指摘のとおり,県では,これまで,県みずからが避難所を開設,運営することを想定してはおりませんでしたことから,委員御指摘のとおり,避難者への対応やボランティアの方々との調整など,さまざまな面でスムーズな避難所の運営に課題が多かったということを認識しております。
 県といたしましては,今回の避難所の開設,運営の教訓を踏まえまして,適切な対応が図られますよう,職員や県有施設の管理者を対象にした研修を行うなど,ノウハウの習得や職員の資質向上に努めてまいりたいと考えております。
 また,今回の大規模な災害の対応に当たりましては,広域的な避難者を受け入れることにつきまして,避難所の候補となる施設をあらかじめ選定しておくことや地元市町村との連携を確保していくことが何よりも重要でありますことから,避難所の運営スタッフや必要な物資の確保などの役割分担につきまして,市町村と検討の場を設け,具体的な方法についてしっかりと協議を行い,適切な運営ができるように努めてまいりたいと考えております。
伊沢
委員
 
 はい,ありがとうございました。
 避難所の設置ということでもいろいろと課題がありました。ぜひ,今答弁いただきましたが,そういうことを具体的に検証していただいて,なるべくこういうことは起こらないでほしいと私自身も思っておりますが,備えあれば憂いなしという言葉もありますので,多角的な観点から,また,各市町村との連携も含めて課題を検証していただいて,次に備えていただけるようにぜひお願いを申し上げます。
 ありがとうございました。はい,結構です。
 ただいまは,ありがとうございました。いろいろと課題について申し上げましたが,時間の関係もございますので,少し私が思った課題について,要望という形で,その他の課題を申し上げたいと思いますので,お願いを申し上げます。
 まず,先ほど,知事の答弁にもありましたように,ガソリンの確保と関係機関との連携についてです。
 先日も,一般質問の答弁で,ガソリン給油所と緊急時の協定があるとお伺いいたしましたが,まず,今回は,10カ所の指定だったということですが,10カ所で十分だったのか。また,市町村もそれぞれ協定が必要ではないか。また,今回の発災後,警察車両など,緊急車両が自衛隊にお願いしてガソリンを確保したということも聞いておりますが,大規模災害時を想定した自衛隊との協定,また,車両の優先順位を明確にしておく必要があると思います。
 また,今回,ある建設業の方から指摘されましたが,国,県,市町村から緊急復旧ということで発注があったが,燃料がなくて重機が動かせないといったこともお話を聞きました。震災後3日ぐらいでやっと緊急車両として指定を受けたそうでございますが,復旧車両も含めた優先順位の明確化と周知というものが必要ではないかと思います。
 また,病院,老人ホームなどへの災害用井戸,非常用電源,発電機などの整備促進についても申し上げたいと思います。
 これも,先日の一般質問の答弁で,病院へのアンケートを実施し,すべての病院で設置をしているということでございましたが,今回の震災では,機能しなかった例も聞いております。まず,発電機を動かす燃料の備蓄量と確保,危険物取扱者不在時の対応など課題がありました。
 ぜひ,人の命にかかわることですので,危険物取扱者の複数配置,石油会社とのさらなる協定,消防本部との協定など,より一層の対応を求めたいと思います。
 また,消防団の利活用と連携についても申し上げます。
 先ほども申し上げましたように,私も消防団の一員ですが,今回の災害におきましても,消防団の活躍ぶりは,私が申し上げるまでもなく,至るところで評価されております。瓦れきの撤去,避難誘導,火災への対応,警察との連携,安否確認など,多岐にわたる活動が報告されております。しかし,これも,各市町村,消防本部により連携が上手だったところ,下手だったところがあったと私は認識しております。これらもよく検証し,有効だった分団との連携,利活用など例示し,各市町村へ示す必要があると考えます。
 さらに,ある新聞でも報道されておりましたが,個人情報保護の観点から,災害弱者の安否確認は,民生委員が担っておるということでございますが,現実には,民生委員自身も被災する中,安否確認が思うように進まず,結局は,地元をよく知っている消防団にお願いしていたということも私自身も聞いております。
 今回のような大規模災害に対し,さらなる消防団の利活用と連携ということについて検証し,評価すべきだと考えます。
 以上申し上げましたが,今回の震災を契機に,さまざまな課題が判明しております。関係各部におかれましては,検証と連携を図っていただき,適切かつ速やかに対応されるよう強く要望をしたいと思います。よろしくお願いを申し上げます。
 

 最後に,教育長に二,三お伺いをいたします。
 まず,今回の震災を受けての課題の把握とマニュアルの見直しということについてお伺いをいたします。
 まず,課題の把握について,今回の震災におきまして,各学校の果たした役割は,極めて大きいものがありました。児童生徒の安全の確保,避難所としての活動などさまざまな役割を担っておりました。また,その役割を担う中で,どのような活動ができたのか,また,どのような点で対応できなかったのかなど,貴重な経験も有しているのが学校でございます。これらの経験を集約し,いざというときのために備えを万全にしておくことが大切であります。
 そこで,各学校にアンケートなどを実施し,今回の災害において課題は何であったのか,また,これからの学校教育にどのように生かしていくべきなのか,把握していく必要があると思いますが,教育長の御所見をお伺いいたします。

教育長   今回の震災,御案内のように想定外のことが大変多く,地域や学校によって被害の状況もさまざまでありました。今後の対策につきましても,地域性や学校の実態に即して考えていく必要があるものと思っております。
 今御指摘をいただきましたが,県といたしましては,各学校に対しまして,今後,アンケート等を行い,震災時に学校現場で実際何が起こったのか,しっかり実態を把握し,今,それを検証した上で,今後の学校管理の手引きの改訂,あるいは教職員に対する研修内容の改善といったものに生かしてまいりたいと考えております。

伊沢
委員
 
 ありがとうございます。
 今,想定外ということで御答弁ありましたが,どこまで想定するのだというのは非常に難しいことだと思います。しかしながら,やはり想定外を想定することが大事だということでいろいろなところで言われておりますので,ぜひ想定外を想定していただいて,対応をしていただきたい。
 また,各学校,貴重な経験を有していると思いますので,その有している経験をぜひアンケートなどを収集して,それで次の教育に生かしていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。
 次に,マニュアルの一層の活用についてお伺いいたします。
 先ほどお話しありましたが,今回の東日本大震災では,県内学校施設も甚大な被害を受けております。そのような中,不幸中の幸いと申しましょうか,児童生徒への被害が軽傷で済んだのは,各学校の判断と,そのもとになっている県で作成した学校保健・学校安全管理の手引きを活用した避難訓練の実施や防災マニュアルの作成など,日ごろから各学校において防災に対する備えがあったからだと思います。
 一方で,今回の災害においてマニュアルが十分に活用されていたのか,また,新たに検討すべき項目はないかなど,検証する必要があると思います。
 私も読ませていただきました。地域の実態に応じた避難訓練のあり方,例えば,津波発生時についての対応,親との連携,引き渡し訓練の実施など,より一層の充実を図ることが重要だと思います。
 また,大変よくできておりますが,こちらも私も見させていただきました。これ,皆さん,職員さん,お持ちになっているということですが,本県の防災国民保護ハンドブックなどを参考にして,携帯できたり,常に手元に置いておけるような概要版のようなものを作成するなど改善も必要だと考えます。
 私,見させていただいたのは大変厚い冊子になっておりました。実際,学校の方,いろいろな方面に聞いても,やはり棚の中に入っていることが多かったように聞いておりますので,ぜひ概要版など,そういうものを作成していただきたいと思います。
 そこで,今回の震災を受け,教育庁で作成している手引きの見直しも含め,防災マニュアルの充実を図るべきだと考えますが,教育長の御所見をお伺いいたします。

 
教育長  今,県では,御案内のとおり学校安全管理の手引きというものをつくっておりまして,その中で,災害発生時の対応マニュアルといたしまして,災害発生時の対応,災害後の心のケア,避難所としての対応などを示しているところであります。
 一方,今回の震災は,先ほど申し上げましたように,想定を超える地震規模であり,また,津波,それから原子力災害といった複合的なものでございました。そうしたことから,現行の手引きでは必ずしも十分に対応できていないというふうに認識しております。
 一方で,県内では,既に今回の新しい課題を踏まえて,避難場所を変えたり,あるいは保護者が徒歩で子供を引き取りにきたりするなどの避難訓練を実施している学校もございます。
 今後は,こうしたことも踏まえまして,先ほど申し上げました各学校のアンケートによる実態把握,検証した上で,今,委員から御指摘がありましたようなさまざまな新しい課題も盛り込みながら,見直しを進め,防災マニュアルの充実に努めてまいりたいと思います。
 また,御提案のありました携帯に便利な概要版につきましても,その作成について検討してまいります。

伊沢
委員
 
 はい,ありがとうございました。
 子供たちは,地域の宝,茨城県の宝であります。子供たちの安心・安全ということは非常に大事なことだと思いますので,いろいろと検証していただいて,その教訓を生かしていただくようにお願いをしたいと思います。
 
 次に,学校の防災に対応する力の充実ということについてお伺いをいたします。
 今回の東日本大震災では,学校で教育活動が行われていた時間帯に発生したことから,児童生徒を親に引き渡したり,児童生徒が無事に帰宅したかを家庭訪問や電話連絡などで確認したと伺っております。
 引き渡し訓練とかやっておる学校では比較的スムーズにいったということで伺っておりますが,そういうことをやっていなかった学校においては,残念なことに親に迎えに来てほしいということでお願いをして,親も混乱している,学校も混乱している,子供たちも混乱している,そうこうしている間に避難者も続々と学校に駆けつけてきて,対応にすごく苦労したということでお伺いをしております。
 そういうことでしたので,その後,電話連絡や,また電話がつながらないところというのは,各学校の先生方が家庭訪問して安否を確認した,ちゃんと帰っていますか,お宅の息子さん,娘さんということで御苦労されたということを聞いています。今申し上げましたように,その上,学校が避難所となって,その対応も担ったということで,教職員の皆さんは大変な御苦労だったと伺っております。
 また,道路や鉄道など公共交通にも被害が及び,高校生の帰宅困難者が出るなど,さまざまな課題が指摘されております。さらに,地震発生に伴うさまざまな事案や子供たちの心のケアなど多くの課題があります。
 このようなことを踏まえますと,防災教育のさらなる充実,児童生徒のみならず教職員の防災に対する指導力の向上,保護者との連携のあり方など見直していく必要があります。
 そこで,防災教育を充実するためにも,教員の研修,特に,管理職に対する研修を充実していくべきだと考えますが,教育長の御所見をお伺いいたします。
 また,今回の震災では,電力が供給されなくなり,それに伴い,情報の入手が困難となりました。その一方で,ラジオによる情報伝達が見直され,その役割がクローズアップされております。先ほども申し上げました。
 そのような中,中学校においては,平成24年度から新学習指導要領が全面実施され,技術家庭科では,エネルギー変換に関する技術という内容が再び必修になったと伺いました。
 私の子供のころは,ハンダゴテの制作,それに続くラジオの制作をしました。自分の手でラジオなどをつくることで防災教育の一助になるとともに,手づくりでラジオや,今よくできていて太陽電池を使ったライトなどもつくっているそうでございますが,愛着を持ち,物を大切にする心を養うなど,一石二鳥にも三鳥にもつながる大きな効果が期待できると思います。
 そこで,このような防災教育につながる学習活動を提案したいと思いますが,教育長の御所見をお伺いいたします。

教育長  まず,教職員に対する研修でございます。
 今回の震災を経験し,また,改めて研修の大切さを認識しているところでございます。これまでも,担当教員に対する防災研修をやってまいりましたが,今回の地震によって浮き彫りになりましたさまざまな課題を研修内容に盛り込むなど,さらにその充実を図ってまいります一方,御指摘ございましたように,管理職につきましては,災害発生時に,その対応を迅速,的確に判断し,指示を出すという非常に大事な役割を担っているわけであります。
 そこで,新たに管理職向けの研修を実施することといたしまして,災害に対する知識,実践力を普段から身につけさせ,あらゆる状況にも適切に対応できる教職員の育成を図ってまいりたいと考えております。
 また,防災教育につながる学習活動について御提案をいただきました。
 御指摘のように,現在の学習指導要領では,中学校の技術家庭科の内容でありますエネルギーの変換に関する技術,これが選択になっておりまして,やっている学校が全体の4割弱であります。それが平成24年度,来年度から必修になりますので,御指摘のありましたラジオの制作などが全校で取り組めるような状況になります。
 このような取り組みにつきましては,今御指摘にもありましたが,防災教育のみならず,大変いろいろな面で効果がある,まさに一石二鳥にも三鳥にもなるような取り組みだと考えておりますので,必修化を契機に,こうした動きが学校間に強く広がりますように,私どもとしても働きかけてまいりたいと考えております。

伊沢
委員
 
 はい,ありがとうございました。
 ぜひ,今までの課題を検証していただいて,大事な子供たちのために御尽力いただきますようにお願いを申し上げます。
 今までの議論を伺っていただいて,皆様方,課題について,より一層の御理解をいただけたものと思います。これから,生活環境部でもアンケートを実施していただくということのようですが,各部や教育,警察,企業局と,それぞれ連携し,調査,検証を進め,県の地域防災計画や各マニュアルの見直し,充実を図っていただき,災害に強いまちづくり,安心・安全なまちづくりにつなげていただきたいと思います。
 知事初め執行部の皆様方には,なお一層の御尽力,御活躍を心からお願いを申し上げまして,質問を終わります。
 ありがとうございました。
 
 
  平成23年6月6日 予算特別委員会質疑